東レ株式会社 / 東麗合成繊維(南通)有限公司
ものづくり人材育成貢献賞
- 主要事業 :
- 合成繊維(ナイロン、ポリエステル)、ポリエステルチップの製造販売
- 設 立 :
- 1995年4月(操業開始1998年8月)
- 従業員数 :
- 448名(2011年12月末現在)
- 所 在 地 :
- 58 Xin Kai Road (south), Nantong Economic & Technological Development Zone, Nantong, Jiangsu 226009, China
- 代 表 者 :
- 董事長 総経理 福田 康男 氏
総合所見
東麗合成繊維(南通)有限公司(TFNL)社は1995年設立、1998年から本格的な操業を行っている。同社は、急速に成長を続ける中国市場で、東レの合繊事業の旗艦工場として組織・体制を整備し、ナイロン・ポリエステル繊維およびポリエステルチップの製造販売を行っている。南通敷地内に、グループ会社の合成繊維と繊維高次加工の研究と技術開発を行う東麗繊維研究所(TFRC社)、合成繊維織物の織布、染色加工を行う東麗酒伊織染(TSD社)があり、3社の連携で、2003年には改質ポリエステルの機能性長繊維を開発・生産するなど、新商品開発、工法開発も積極的に進め、Made in ChinaからCreative in Chinaへと軸足を移しつつある。
操業10年目を迎えた2008年、中国企業の大型投資による攻勢や労務環境が厳しく変化する中で、一層の経営改革をめざして組織力強化、生産現場力・技術開発力強化を図る施策を展開してきた。2006年以降完全無災害を継続するだけでなく、収益基盤を大幅に改善し、さらに定着率を向上させるなど大きな成果を上げている。
新人事評価制度の導入においては、改革プロセスを公開し、全社員の合意形成を促している。その結果、新評価制度では、一人ひとりの評価を毎日行い、その結果を掲示するだけでなく、月ごとにそれをまとめ偏差値で評価している。評価の視点とポイントが明確に決められているので、評価者、被評価者間の納得性が高く、かつ正社員・派遣社員の区別なく全員に行われている。
こうした成果の基盤に、時間をかけて基本からしっかり育成する教育制度が展開されていて、Creative in China、Made in Torayのいずれもが現地スタッフを中心に展開される仕組みがつくられている。