受賞企業・選考理由・所見
ファクトリーマネジメント賞
株式会社リコー
リコーデジタルプロダクツビジネスユニット OC事業本部
グローバルRRセンター
主要事業 | 複合機本体・交換部品・消耗品のリユース/リサイクル |
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設立 | 2016年4月15日 |
従業員数 | 686人(2023年4月末) |
所在地 | 〒412-0038 静岡県御殿場市駒門1丁目10 |
代表者 | 株式会社リコー リコーデジタルプロダクツビジネスユニット OC事業本部 OC生産センター 所長 兼 グローバルRRセンター所長 鳥山 幸弘 |
リユース・リサイクル機能と新造生産機能を備えた複合型工場の取り組み
受賞理由・所見
リコー環境事業開発センターは、リコーグループにおける国内で唯一のリユース・リサイクルと新造機の複合型生産拠点となっている。SDGs、脱炭素化社会、循環型社会の実現が重要視されている今日において、リユース・リサイクルをビジネスの中心に添えた当事業所の取り組みは重要であり、かつ非常に興味深いものと考える。現実のビジネス・プロセスとしてリユース・リサイクルによる生産活動を行い、そこで発生する問題点や課題、ビジネスモデル、生産プロセスやその取り組みなどを目に見える形にまとめ明文化することは、これからリユース・リサイクルに取り組もうとしている企業や事業所にとっては大きな指針や支援となる。
同社の安全文化に対する目標の設定、そしてその定期的な測定・評価といった重要な内容も含まれている。また、人財育成の1つの目標として「自律型人財」を取り上げ、その測定・評価方法や育成方法などを仕組化し、それを実践しているのも大きな特徴といえる。
すなわち、脱炭素化・循環型社会という現代社会に対する要求に、製品のリユース・リサイクルというビジネスモデルを構築・実現していること、加えて安全文化という視点から安全にアプローチし、そのような組織を運営する人材として自律型人財の重要性に着目して実現していることなど、こうした活動が新たなファクトリーマネジメントのタイプを目指すものとして評価できると考えられる。
具体的には以下の評価ポイントとして
- 製品のリユース・リサイクル工場運営に際して、安全第一を文化にまで昇華させる非正規社員も巻き込んだ活動推進
- 人財育成では、「自律型人財」の測定・評価方法、育成方法などを整備し推進
- センターの運営では、サスティナビリティーを重視し具体的な数値目標を掲げ推進
- リユース製品でも新造機同等の品質を満足させる、さらには新造機で活用できるレベルの回収製品リコンディショニング技術
- 回収製品の処理目標を設定した環境負荷低減活動
これらの内容はどれも優良な活動で、他社の見本となるものであり、GOOD FACTORY賞®(ファクトリーマネジメント賞)の受賞に十分値するものと評価された。